ヨーロッパの断熱建築デザイン その1 スイス編

ちょっと前に行ったスイス、チューリッヒの建築から、かの国の断熱事情を考察してみる。

このときはチューリッヒ在住の現地の建築家の方に案内して頂いた。そのおかげで効率的にいろいろな場所をまわることができた。これはそのうちのひとつ、チューリッヒ市街の中心部にある集合住宅である。設計はギゴン&ゴヤー、ヘルツオークのお弟子さんの建築ユニット。色使いに特徴がある。毎回カラーコーディネーター、というより色のアーティストを入れて建築をつくっている。

全体の構成は中庭をはさんで建築が向かい合っているのだが、高低差を上手く利用して空間を分節しているのは前に書いた土浦邸と同じ(規模は全然違うが、、、)何よりも特筆すべきはその壁の厚さ!

このサッシュの影を見ただけでも壁の厚さがわかろうというもの。40cmはあるのではないか?スイスは日本よりはるかに寒い気候環境のため、世界でもっとも厳しい断熱基準をもっている。それをクリアしないと建築が建てられないのだ。壁の厚さは耐震性ではなく、断熱基準で決まるのである。

サッシュのディテール、これも日本の標準的なサッシュに比べるとはるかにゴツい。ガラスも当然ペアガラスで反射をみてもぶあついのがわかる。

深い味わいのあるカラーリングにあわせ、躯体を大きく分節し、窓を大きくとって、迫力あるプロポーションにしている。日本建築にはみられない重厚さ。だがそれのある部分は、スイスの厳しい気候環境と、建築基準によるものだ。この日は2月で耳が鳴りそうに寒い日でした。


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