コミュニティの再生についての断章

小さな広場と街路の連続としての「代官山ヒルサイドテラス」


K&FACTORY設計事務所のページや、関連会社である株式会社ソーラーポートのページに、コミュニティの再生に関連したいくつかの文章をupしています。個人住宅には直接関係ありませんが、集まって住むという上で何を考えなくてはならないか、アメリカの1960年代で起こった「街路の復権」運動と、それを実現した日本の代表例について書きました。興味のある方は是非。


アメリカで1950年代、近代建築運動が押し進めた高層集合住宅が、コミュニティを如何に破壊したか、それに対して街路の復権をとなえ、主婦を中心とした住まい手の運動として対抗し、ニューヨークの街並み保存等で結果を出したジェイン・ジェイコブズについて(今、ドキュメンタリー映画公開中です)

「アメリカ大都市の死と生」ジェイン・ジェイコブズ著

ジェイン・ジェイコブズ-ニューヨーク都市革命-

それに合わせ、日本で街路と小さな広場を連続させ、コミュニティを長い年月をかけて形成した代表例として、代官山ヒルサイドテラスを紹介しています。

代官山ヒルサイドテラス-街路の復権

ル・コルビジェとアイリーン 追憶のヴィラ

もう公開が終わってしまったのだけれども、「ル・コルビジェとアイリーン 追憶のヴィラ」という映画が公開されていました。ちょうどバタバタで何も見られない時期で見落として、最近気がついたわけです。アイリーンが「アイリーン グレイ」を指しているとは気がつかず。。。アイリーン グレイはずっと好きな建築家/デザイナーでした。 ちょうど私が大学院のころ、近代の見直しが盛んで、私は日本の近代住宅とともに、ヨーロッパの近代建築も追っかけていて、そこで、アイリーン グレイを発見したわけでした。彼女の本はまだ日本では翻訳されていなくて、小池一子さんの翻訳が出たのが1992年、買って読んだことを覚えています。 アイリーン グレイのデザインは、他の流れから全く自立し、突然出現したもので、彼女がもともとアール・デコのデザイナーであり、建築は後から自己流で学んだものだったりすることから来ています。この家具のデザインなど、とても100年近く前のものとは思えません。(私も持っていた)。




本人と恋人で建築家/編集者のジョン、パドウィッチのために、住宅E.1027のための家具としてデザインされた。ベッドサイドに置き、朝食をつまむためにデザインされたとのこと。高さも調節できて、本当にそう使うと便利だった!

面白いのはパリで漆の日本人職人、菅原精造の薫陶を受け、デザインに取り入れているということ。この人や、ピエール シャロー「ガラスの家」など、1920年代に、普通の建築家とは別の流れでデザインされたすごくカッコいいインテリアデザインがいくつか現れ、それがモダンデザインを牽引していったように思えます。 「住宅E.1027」は、近代建築の巨匠、ル・コルビジェが賞賛し、挙げ句の果てにインテリアに勝手に絵を描いて、アイリーン グレイと微妙な関係になったというエピソードが有名で、この映画もその頃を描いています。この当時のインテリア写真を見ても、いかに革新的なデザインだったかがよくわかります。 映画をDVDで観ると、やはり現地でロケされたアイリーン クレイ設計の住宅「住宅E.1027」のインテリアが素晴らしくて、主要キャストと同じくらいの魅力を放っていました。しかし、こんなマニアックな話が映画化されて、それが日本に入ってくるとは、、、あと、ヴァンサン ベレーズは久々見たな。 追記、近年、フランス政府が土地を買い取り、隣接するル コルビジェ設計の海を望む「休暇小屋」とあわせて「住宅E.1027」が補修され、一般公開されたとのこと、こちらのサイトを参照下さい。


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