湯島天神大祭

5月26日(土)、27日(日)、毎年ある湯島天神の大祭です。今年は特に4年に一度の大きなお祭りとのこと。そういわれてみればなにげ見ていると、例年に比べ準備に時間かかっていました。

通りをはさんで湯島天神の向かい側、事務所のある湯島ハイタウン一階のロビーも、大祭の基地になっています。さすが由緒あるマンション。

地元のこうした行事にふれあえることはうれしいことです。(まあ本日も事務所で仕事している間ふれあっているだけですがね。。。事務所にいてお拍子と笛の音が聞こえるところもなかなかない、湯島ならではってことで。)


湯島天神への街路についての小論。まちとどういう関係を湯島天神が持っているか、江戸でもユニークな小高い丘の上にある湯島天神の場所性についてちょっとエッセイ風に。

湯島天満宮への参道/江戸の街路

SANNAの小品/大倉山の集合住宅

中庭見上げ、曲面を描くコンクリート打ち放しの壁が空を切り取る。

大倉山ヒルタウンを見た流れで、大倉山の駅の近くにある、世界的建築ユニット、妹島和世+西澤立衛/SANNAの設計の集合住宅を見た。

小さな敷地にレイアウトした集合住宅。特徴的な曲線の分割により、小さい敷地に豊かなオープンスペースを生み出している。何より敷地の中を風が吹き抜けていくのが心地よい。それが体感できただけでも見に来たかいがあった。

通り抜けの街路として人が通過していた。パブリックが敷地の中に引き込まれている。駅からの近さもあるせいか、SOHO的に使っている入居者が見受けられた。これもコミュニティスペースの新しい在り方か。

駅前からここへ来るときに、何か地図を片手にうろうろしている外国人カップルが、、声を掛けたら、やはりこの建物を見に来た建築家だった。これも新しいコミュニティの要素か。。。その方々には近くにある大倉山ヒルタウンも教えてあげました。


大倉山ヒルタウン/ヴィンテージマンションの魅力←この建物のそばにある関東を代表するヴィンテージマンション。丘と一体化した森の中の集合住宅。

湯島天満宮への参道/江戸の街路

「湯島天満宮」正面、背後には当事務所がある「湯島ハイタウン」この写真をみるとなぜ岩崎弥太郎がここに自邸を設けたかがわかるような気が、、、


最近、街路について考えることが多く、そんな中で私たちの事務所のそばにある「湯島天満宮」通称「湯島天神」への参道について、スケッチ風にちょっと述べてみたい。

湯島天満宮は、江戸、東京の代表的な天満宮である。学問の神様である菅原道真公を祭っているということで、受験シーズンの合格祈願が多い。私も高校受験の時祈願に来たくらい。それほど有名なのに、境内はそれほど広くない。もともと周囲を見渡せる丘の上に建っており、アプローチがいくつもあって、それぞれが特色があるところが面白い。

「湯島天満宮」正面参道、銅鳥居越しに見る。これがメインアプローチ。高低差なく入ることができる。普通は正面性を意識したアプローチ一本が多いのだが、「湯島天満宮」はメインアプローチが6本あり、それぞれがユニーク。

こちらは湯島ハイタウン側から「夫婦坂」春日通りにつながる。丘の上にあるので、階段でのアプローチになる。もうひとつの異世界への入り口。

西側からのアプローチ「男坂」参道には店舗がちらほら、江戸時代はこちら側に出店が並んでいたとの事。

「男坂」見返し、江戸時代はさぞ見晴らしが良かっただろう(富士山が見えたという話)。鳥居をくぐってを降りて行くとラブホテルなどなどがある界隈につながっている。江戸の遊興空間との連続性がかいまみえる。

それを折り返すような、「女坂」、ゆるやかな斜行通路があるのが面白い。なんかカンピドリオへの坂道を思い出す。参拝客が多かったんだろうなあ。江戸時代のスロープまたはエスカレーターのようなものか。。

「男坂」「女坂」をつなぐ街路。緑あふれる場。江戸時代からここは変わらなかったのだろう。歴史ある石垣がそれを感じさせる。「湯島天満宮」は江戸のころから緑の丘の上の天満宮だったのだ。

このように、鳥居が何本もあって、それぞれ特色あるアプローチをもつ社寺は意外と少ない。丘の上に建つ「湯島天満宮」は、江戸のそして日本の特徴的な街路と参道の記憶を残していると思う。


こちらは福岡にあるホテルイルパラッツオ、「湯島天満宮」とは対照的な正面性をもったヨーロッパ的広場とファサード、周辺の日本的空間との対比の話は→ホテルイルパラッツォ/アルド・ロッシ/都市の建築

日本的空間と比較するとその違いが良く分かって面白い。

その日本的空間の特性を生かしているのは「代官山ヒルサイドテラス」→代官山ヒルサイドテラス/街路の復権

湯島ハイタウンについて、岩崎弥太郎自邸の門に建てられたマンション、この地域の歴史が面白い。→湯島ハイタウン/日本最初期の高層マンション