ヨーロッパの断熱建築デザイン その2 ドイツ編①

上の写真は一般住宅の窓の収まり。ドイツの断熱基準に合わせ、20センチの断熱材が外壁に貼られている。通常日本の3倍の厚さ!


続けて、環境都市で有名なドイツ、フライブルグ市の環境化の一環として、郊外の普通の住宅の様子をみたい。こちらも現地の、日本人ガイドさんに案内してもらうことができた。

フライブルグ市の環境都市化の歴史は古く、チェルノブイリ原発のショックで市民の意識が一変した。この街はフランスからそれまで電気を買っていたが、その電気は原子力によって作られたものだったため、いかにそれから脱却するかが住民共通の課題となった。

早くからソーラーパネルなどのエネルギー施策を取りいれただけでなく、環境系企業の誘致、車を市内に入れず、公共交通に乗り換えるパークアンドライドなど、交通システムの実験も行い、さまさまな形の環境政策を打ち出し、ドイツ、ヨーロッパの環境首都とも呼ばれている。


こちらは中心市街地にある環境情報センター。海外からの視察客も多く、普及啓発に熱心。


視察ではいろいろ見せてもらったのだが、今回はドイツの進んだ断熱基準に基づく郊外の住宅地のルポということで。

ドイツ郊外の住宅地、構造は木造、サンルームなどの外屋がくっついている。カラーリングがカラフルです。各家の壁はブログトップの写真でもわかるように、木造の上に外断熱で分厚い断熱材を貼っている。

サンルームの収まり、これが建物の蓄熱に大きな役割を果たしている。太陽光で部屋を暖ためるのは古くからある手法。断熱がしっかりしているので、昼の光で床に蓄熱した熱が逃げない。

これが面白い。ドイツの道路の側溝、隠蔽せずオープンな形で雨水を処理する。ドイツに行って驚いたのは、住宅地など舗装されていないこと、雨水は自然浸透させる。ドイツも一時期までは舗装が進んでいたが、その後舗装を剥がす方向へ。水たまりがあってもそれで良いとい考え方。逆に言えば、日本はあらゆるところが舗装されすぎているというべきか。

こんな感じで、各家庭が思いおもいに自分の家の前の家づくりを楽しんでいる。外屋などはDIYがほとんどとのこと。

郊外住宅地を30分ほど散歩したが、日本との住宅や街の作り方の違いに驚いた。何でもみてみないとわからないものである。


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ちょっと前に行ったスイス、チューリッヒの建築から、かの国の断熱事情を考察してみる。

このときはチューリッヒ在住の現地の建築家の方に案内して頂いた。そのおかげで効率的にいろいろな場所をまわることができた。これはそのうちのひとつ、チューリッヒ市街の中心部にある集合住宅である。設計はギゴン&ゴヤー、ヘルツオークのお弟子さんの建築ユニット。色使いに特徴がある。毎回カラーコーディネーター、というより色のアーティストを入れて建築をつくっている。

全体の構成は中庭をはさんで建築が向かい合っているのだが、高低差を上手く利用して空間を分節しているのは前に書いた土浦邸と同じ(規模は全然違うが、、、)何よりも特筆すべきはその壁の厚さ!

このサッシュの影を見ただけでも壁の厚さがわかろうというもの。40cmはあるのではないか?スイスは日本よりはるかに寒い気候環境のため、世界でもっとも厳しい断熱基準をもっている。それをクリアしないと建築が建てられないのだ。壁の厚さは耐震性ではなく、断熱基準で決まるのである。

サッシュのディテール、これも日本の標準的なサッシュに比べるとはるかにゴツい。ガラスも当然ペアガラスで反射をみてもぶあついのがわかる。

深い味わいのあるカラーリングにあわせ、躯体を大きく分節し、窓を大きくとって、迫力あるプロポーションにしている。日本建築にはみられない重厚さ。だがそれのある部分は、スイスの厳しい気候環境と、建築基準によるものだ。この日は2月で耳が鳴りそうに寒い日でした。


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土浦亀城邸←日本の近代住宅を振り返って

何でこんなに断熱性能が日本の住宅は低いのか、と考えていたら、いつしか日本の住宅の歴史を考えることにつながり、日本の最初期のモダンデザインとして、土浦亀城邸を思い出した。この建物の竣工はなんと1935年で、戦争も乗り越え、いまも目黒の一画にその瀟洒なすがたが残されている。

坂道に玄関があり、アプローチから階段で上がり、内部もスキップフロアで、空間が吹き抜けを介して分節されている。リビングとキッチン、寝室、の緩やかな接合は、現代住宅のプランのようで、今の若手建築家がやったと言ってもわからないようなモダンな配置計画。スキップフロアの計画は、土浦亀城が私事したフランクロイドライトの影響も強いと考えられる。

良い断熱材などない時代に、天井のパネルヒーティング、システムキッチンの走りなど、最新のテクノロジー、ライフスタイルの導入は、私たちの事務所の試みのはるかな源流でもある。装飾を全て剥ぎ取った外観のホワイトキューブはスレート貼り、構造は木造で、戦前のフラットルーフの木造でいまも現存しているのはこの建物くらいでは?建築家の自邸だからこそ、手を入れ続け残すことができたのだろう。戦後の彼のユニークな建築群もこの数年で解体されている。この住宅も2017年現在、現存しているが、売りに出ているとのこと。前川国男邸は江戸たてもの園に移設されました。この貴重な近代建築遺産がうまく残されることを期待します。

ひっそりと佇む外観。

内観はこちらをご参照下さい。


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高断熱デザイン住宅についてのページ立ち上げました

高い断熱性能をもった住宅を、皆様に理解して頂き、広めていきたいと思い、これから、高断熱デザインRC住宅とはなにか、についてのHPを立ち上げました。これからRC住宅、高断熱住宅、住宅と健康など、関連するテーマについていろいろつづっていきたいと思います。皆様宜しくお願いいたします。